転職エージェントとは?実体験から仕組みを解説!

    2018.03.17

転職エージェントって転職サイトと違ってなんか胡散臭いイメージがありますよね。わたしも利用する前はこんなの使うやつは情弱だと思ってました。今思えば特に調べもせずにイメージだけの考えだったので偏見以外のなにものでもありませんが。

実際に転職エージェントを体験して転職までした自分が思う転職エージェントの役割であったり、メリットやデメリットについて紹介していきます。

  • 転職エージェントって何やってくれるの?
  • メリット、デメリットは?
  • 転職サイトとの違いって?
  • 転職エージェントってどうやって選べばいいの?

たぶん、転職エージェントは合う合わないがあります。どうせ無料なのでちょっと試しに利用してやろうくらいの感覚がいいのではないかなと思います。

転職エージェントをやってくれること概略

転職エージェンとは企業とわたしたちをつなぐ仲介の役割を担います。

わたしはこういう人間です!と転職エージェントに伝えると、「この企業はどう?」「あの企業はどう?」とわたしたちにマッチする企業を紹介してくれます。さながらおせっかいおばちゃんみたいな感じでしょうか?

企業 ↔ 転職エージェント ↔ わたしたち

転職サイトでは自分で企業にコンタクトを取り書類選考から面接まで進みますが、転職エージェントでは面接まで企業と接触を持つことはありません。転職エージェントがすべてやってくれます。

企業とのマッチング

仲介業者として一番身近に存在するのは不動産屋だと思います。

「〇〇の条件の家を探しています。」というと、独自の検索システムの中からマッチする物件を紹介してくれます。

転職エージェントはその企業バージョン。

要するに、転職先を探しているわたしたちが、「〇〇の条件の転職先を探しています。」というと希望に合った、企業を見つけ出して紹介してくれるわけです。

自分で探す手間が省けて、かつ精度の高い検索をしてくれるので、こちら側として待っているだけで転職先の候補が集めることができるのでとても楽できます。

気になるのは仲介料ですよね。不動産屋なら契約した物件の半額が相場として支払わなければなりません。転職エージェントの場合はどうなのでしょうか?

仲介料が「無料」で利用できる

転職エージェントはサービス内容もさることながら、利用するわたしたちのメリットとしては無料で利用できる点です。

世間一般に存在する仲介業者を利用すると、仲介手数料というものが取られます(しかも結構高い・・・。)しかし、転職エージェントでは、仲介手数料は無料です。

転職エージェントを利用して転職先が決まっても何も支払う必要はありません。「ありがとうございました。」と感謝の言葉だけでOKです。

わたしたちが無料で利用できる理由を簡単に説明すると、転職(内定)先の企業が転職エージェントへの仲介手数料を全部支払ってくれるからですね。

なぜ無料で利用できるかの詳しい説明は以下で行なっています。
→ 転職エージェントはなんで無料?

転職エージェントをやってくれること全部

概略でも紹介しましたが、転職エージェントは転職先の企業から手数料を受け取れるので、なんとかして転職を成功させたい。一方のわたしたちも良い企業に巡りあって転職を成功させたい。

この両者のニーズがマッチしてWin-Winの関係で転職エージェントは成り立っています。

転職エージェントはわたしたちを転職に成功させることでお金を受け取ることができるため、転職活動に関するありとあらゆるサポートをしてくれます。こちらからすれば至れり尽くせりなのです。

  1. 強みの理解(面談)
  2. 企業とのマッチング ← 真骨頂
  3. 履歴書、職務経歴書の添削
  4. 面接練習
  5. 面接日時の調整
  6. 給与交渉

では、転職エージェントが行なってくれるこれらの内容を具体的に見ていきましょう。

強みの理解

転職エージェントに登録すると最初に面談が行われます。

現地に訪問するのが面倒ではあるのですが、そこで前職でやっていたことや、自分の強み、なんで転職したいのか、今後やっていきたいことなどを転職エージェントの担当の方とお話します。

時間としては、だいたい1時間から1時間半。

転職エージェントとの面談の中で自分たちの強みや希望を理解してもらい、適性に応じた転職先を紹介してくれるといった流れになります。

ちなみに、最初の面談で担当になった方がその後も一緒に転職活動をサポートしてくれるようになります。ですので、もし合わないと感じたら遠慮なく転職エージェントの窓口に相談しましょう。

企業とのマッチング

正直わたしが転職エージェントに登録したのは、たくさんの企業を紹介してほしいという単純な動機だったのですが、転職エージェントの真骨頂は企業とのマッチングにあります。

マッチングの仕方は転職エージェントごとにこだわりがあるようで、わたしが選んだ転職エージェントだと自分の強みや適性に応じた企業を機械的にドバっと出してくれるやり方でしたが、機械的に選ぶのではなく人の目でしっかりと見て、本当にこの人に合っていると担当の方が確信を持った企業だけを紹介するといった転職エージェントもあります。

自分がどういった紹介のされ方が希望かで選ぶといいでしょう。わたしは面談が終わった翌日に30社以上の求人票を渡してくれてめちゃくちゃ嬉しかったのですが、「別の人からすると機械的で嫌だ。人の目でちゃんと選んでもらいたい」と思うみたいで、人それぞれなのだなと思った記憶があります。

もしかすると、機械的な企業の紹介なら転職サイトでも同じじゃないかと思う方もいるかもしれませんが、実は保有している求人の数が全然違います。

転職サイトに掲載されている求人数を100だとしたら、転職エージェントが保有している求人数は400です。4倍ほどの差があり、求人サイトで紹介していない非公開な求人をたくさん持っているのが転職エージェントの特徴でもあります。

ですので、より多くの求人にアプローチするという意味でも転職エージェントを活用すべきだとわたしは思うのです。

履歴書、職務経歴書の添削

転職エージェントとの面談では履歴書と職務経歴書の提出が求められます。言葉だけより書類が合ったほうがスムーズに面談を進めることができるからです。

基本的には転職エージェントとの面談時に提出した書類を元に選考を進めていく形になるのですが、応募先や職種の特性によって「もっとこうした方がいいと思うのですが・・・」「こういうのはどうでしょうか?」といった提案をしてくれます。

自分としても「これで完璧だ!」といった書類を用意したわけではないので、「あ、お願いします。」といった感じで、あっちが企業に提出する前に直してくれます。

このように、転職エージェントとしてはなんとかしてわたしたちを内定まで導きたいわけで、そのための労力は惜しまずにサポートしてくれます。たまにこんなにやってくれて申し訳ないなという気持ちになったりするのですが、やってくれるなら・・・といった具合で甘え続けていました笑

面接練習

面接の練習については転職エージェントによってあったりなかったりするようですが、自分の場合は、最終面接の前などに役員の方の情報であったり、必ず聞いてくる質問などを教えてもらえました。

実際は、若干異なる部分はあったものの、知っているのと知らないのとでは面接への臨み方も変わっていたでしょうし、いつもより余裕を持って取り組むことができました。

履歴書の作成なども含めて行う合同の面接練習などを行っている転職エージェントもあるので、面接に不安の方は積極的に活用するといいでしょう。

面接日時の調整

転職活動に関することは全部準備してくれるのが転職エージェントの特徴で、書類選考から面接の日程までこちらが何もしなくても一直線で決まって行きます。わたしは「選考に進む」というボタンを押すだけでした。

「面接の予定として、○日と○日があるのですがいかがでしょうか?」

「面接の日程が決まりました。」

「明日は面接ですのでよろしくお願い致します!」

という電話がかかりまくるので、この辺は非常にうっとうしい部分ではあったのですが・・・、とにかく、必死に頑張って調整してくれることが伝わって来たので我慢はできました。

給与交渉

転職先の企業と給与交渉ってしづらいですよね。評価が下がって選考落とされるのではないか、と怖くて提示された金額でとりあえずはじめる人も多いはずです。

転職エージェントではそんな自分では言いづらい給与の交渉を肩代わりして行なってくれます。

理由は簡単です。わたしたちの給与が上がれば、その企業から転職エージェントに入る金額も上がるからです。

もちろん自分の能力を考慮して現実的な金額の範囲内ではありますが。わたしの場合は既に十分すぎるほどの金額を企業から提示していただいていたいので、給与交渉は不要ですという旨を転職エージェントに伝えました。もし、内定先の提示金額に不満がある場合は、転職エージェントに相談すると裏で動いてくれるはずです。

転職エージェントを利用することのメリット・デメリット

無料で転職活動のあらゆる面をサポートしてくれる神のようなサービスであるかのように思うかもしれませんが、わたしは総合的に大満足でしたが、利用してみて文句を言っている人もたくさんいるのも現実です。

転職エージェントのメリット、デメリットを理解した上で、活用するかどうかを選ぶといいでしょう。

転職エージェントのメリット

一人じゃない

転職活動は本来であれば孤独なものです。転職先を探し、応募し、履歴書を作り、職務経歴書を作り、面接日時を調整して、面接内容を考え、といったことを全部自分ひとりで行います。選考が進もうが落ちようがその喜びや悲しみは自分ひとりで消化していかなければなりません。

転職エージェントを使うとおせっかいなほどわたしたちの転職活動に介入してきます。デメリットでも挙げますが、人によっては「しつこい」「うっとうしい」と思う人もいるほどです。

しかし、一人での転職活動が不安であったり、孤独な転職活動がツラかったりする人は転職エージェントと「共に」歩んでみてはいかがでしょうか。

わたしも基本的には「うっとしいな」と思っていたのですが、内定もらった時の「おめでとうございます!!!」という喜びの電話は今でも忘れられません。

裏の求人が多い

裏と言うと怪しく聞こえてしまうかもしれませんが、世の中の転職サイトには掲載していないけど、転職エージェントが独自で抱えている求人がたくさんあるのです。一般的に非公開求人と呼ばれているものですね。

実に全求人のうち、8割は転職エージェントが握っているとも言われており、わたしが転職エージェントを活用しようと思った一番の理由は、この非公開求人にアプローチできると考えたからです。というのも、一般の転職サイトでは、早々に弾切れ状態になってしまったからですね(おはずかしながら・・・)

非公開求人の力は最初の面談後にすぐに実感できました。たいてい転職サイトで自分の希望の条件でフィルターをかけて検索すると数件しか残らなかったのですが、転職エージェントでは、同じような条件でも数十件の求人を紹介してもらうことができました。

心の中でガッツポーズして、「あぁ、転職エージェントを活用してよかったな」と思った瞬間です。

転職エージェントのデメリット

しつこい、うっとうしい

多くの人が不満に思っているのが「しつこい」「うっとうしい」という感想。

自分が活用しているときも思っていました。とにかく電話の頻度が高いこと高いこと。

「それ、メールでもよくね?」ってレベルの内容でも電話してくるので、ストレスは溜まっていました。

ただ、言葉の節々から熱意が伝わってくるので、「まぁあっちの頑張りの表現だと思って転職期間だけは我慢するか」といった仏の心でわたしは対応していました。

あまりにストレスになる場合は、メールにしてもらうなり、対応してもらうといいかもしれません。

転職サイトからの応募に負ける可能性・・・

転職サイトからの応募したケースと転職エージェント経由で応募したケースを比べて、どちらの採用確率が上がるかと聞かれれば、

間違いなく「転職サイト」です。

理由は簡単で、採用した際に企業側は転職エージェントへお金を払わなくて済むからです。

あまりないですが、転職エージェントで紹介された求人が転職サイトにもあると言ったケースがあります。こういう場合は転職サイトから応募したほうが採用確率は高まると思っていいでしょう。

ただし、選考基準に満たしていなくてもゴリ押しで選考を進めることができると転職エージェントの強みがあるので、もし「条件にマッチしていない、だけど応募したい・・・」という場合は、転職エージェントに相談して選考を進めることをおすすめします。

転職サイトと転職エージェントの違い

転職サイトと転職エージェントの違いは、「自力」か「他力」か、という部分かと思います。

転職サイトでは、登録して応募して履歴書送って面接日時調整してっていう流れを全部自分で行います。仕事終わりに家に帰って企業ごとに履歴書を作り直し、といった作業は中々大変でした。ただ、人の力を借りずに自分の力で転職したいという方には、転職サイトが向いています。

一方で転職エージェントだと履歴書の作成こそ自分で行いますが、企業に送るのではなく転職エージェントに送っておけばあとは勝手に選考を進めてくれます。転職活動に関してあれこれ考えることも少なく、どちらかという仕事が忙しくて転職活動の時間が中々取れないという人に向いているのではないでしょうか。

どちらの方が優れている?

転職サイトと転職エージェントの違いについて一覧でまとめてみました。項目ごとにどちらのほうが優位かで選んでいます。

※わたしの主観も混じっていますのであらかじめご了承ください。

求人数 転職エージェントの勝ち
求人の質 引き分け
書類選考通過率 転職エージェントの勝ち
最終的な採用確率 転職サイトの勝ち
初任給 転職エージェントの勝ち
問い合わせ対応 転職エージェントの勝ち

といった具合ですかね。

求人数は非公開求人を保有している転職エージェントの方が圧倒的に優位です。多いだけでなく求人の質もそれほど変わりません。ただし、ここは転職エージェントによって異なる部分だと思いますので、選び方は慎重になったほうがいいかもしれません。

続いて、選考の通過率ですが、書類選考は転職エージェントの方が通りやすい印象があります。転職エージェントのメリットのところでも述べましたが、応募条件に若干足りなくても面接まではなんとかこぎ着けてくれる可能性が高かったです。転職サイトからだと問答無用で落ちていました。

ただし、最終的な採用となると、転職エージェントのデメリットでも述べましたが、企業側からすると手数料のお金を支払わないといけないので、その額を払っても採用する価値のある人間かどうかまでを判断されてしまいます。

ですので、同じ求人が転職サイトにも転職エージェントにもある場合は、転職サイトから応募したほうが採用の確率は上がるはずです。わたしが転職エージェントを活用していた際は転職サイトにはない非公開求人だけに絞って選考を進めていました。

最後に問い合わせの対応ですが、これは圧倒的に転職エージェントの方が優れています。こちらが問い合わせなくてもあっちからガンガン電話かけてくる勢いです。

気になる点は電話すれば担当の方が不在の場合でも誰かしらは出ます。全員が丁寧な対応してくれますし、転職エージェントを活用する場合は積極的に電話して情報を引き出しましょう。

転職エージェントの選び方

転職エージェントもたくさん乱立してきて、ただ単に「企業を仲介しますよ」といういわゆる「ふつう」の転職エージェントでは目立てなくなってきました。リクナビやマイナビですら、ITに特化した転職エージェントであったり年収別で分けた転職エージェントを用意していたりするほどです。

業界で選ぶ

ですから、今の時代の転職エージェントの選び方は簡単で、自分の置かれている境遇に合った転職エージェントがだいたい存在するのでそこを選べばいいわけですね。

よくあるのは、

  • 外資系
  • IT系

といったジャンルですね。この辺のジャンルに当てはまる方は、そのままそこの転職エージェントを選ぶといいでしょう。

年収やキャリアで選ぶ

続いて、年収での分け方で分け方もあります。最近はハイクラス系の求人がとても多くて企業が欲しているニーズとマッチしているのでしょう。

  • ハイクラス向け
  • 役員向け

みたいな比較的キャリアを積んで実績のある人向けに特化した転職エージェントも多いです。

コンサルの仕方で選ぶ

求人の紹介の仕方でのこだわりです。コンサルの仕方とも言いかえることができるかもしれません。

転職エージェントの求人の紹介の仕方には大きく分けると2パターンあります。

  • 条件に合った求人を機械的に紹介
  • 人の目で厳選して本当に合った求人だけを紹介

機械的に紹介してくれる方は、めちゃくちゃ多くの求人を見ることができます。ただし、無機質という声もあります。わたしは、無機質でもたくさん紹介してほしかったのでこちらを選びました。

一方で、コンサルタントが厳選して数社だけを紹介してくれる転職エージェントもあります。こちらは数こそ少ないものの、ちゃんと自分と向き合って考えてくれる実感を得られるので、コンサルタントにつきっきりになって接して欲しい人には向いているでしょう。ただし、コンサルタントが1人に割く時間が多いので、登録してもお祈りされることが多いです。

IT系の転職エージェントで厳選してくれる代表的なところで言うと、レバテックキャリアですが、わたしは見事にお祈りされました(泣)
レバテックキャリアは未経験だと紹介してもらえません!【断られた】

未経験 or 経験で選ぶ

キャリアに少し似ていますが、こちらはハイクラスではなく、どちらかという10年に満たない人の中での分け方になります。

  • 未経験に強い
  • ステップアップに強い

社会経験の浅い内は色々と悩むことも多いでしょう。「自分にこの仕事はあっているのかな?」「もっと評価してもらえる企業があるのではないか?」

転職を決意していなくても相談レベルでも応じてくれるのが転職エージェントのいいところです。

未経験だけど自分に可能かどうかを知りたい場合は、未経験の転職に強い転職エージェントを選ぶべきです。でないと、はじめから登録すらできない場合もあります。

同業種でステップアップできるかどうか知りたい場合は、「同業種でキャリア○年以上」と紹介されているような転職エージェントを選ぶべきです。しかもジャンルが固定されているような転職エージェントがおすすめです。

IT系で言うと、

マイナビ(IT)の転職エージェントやレバテックキャリアです。

逆に未経験に強いIT系の転職エージェントはワークポートやリクルートエージェントです。

このように、自分のキャリア形成を軸に転職エージェントを選ぶ方法もあります。

まとめ

転職エージェントがやってくれることなんとなくイメージできましたか?

メリット・デメリットや転職サイトとの違いで紹介したとおり、転職エージェントがめちゃくちゃ素晴らしいかといったらそうでもありませんが、特別使う理由がないものかといったらそうでもありません。

電話がうっとうしいのと、最初の面談に足を運ばなければいけない部分が面倒ではあったのですが、無料で使えますし、なにより転職サイトにはない求人をたくさん持っているのが個人的には最高でした。

わたし個人の使い方としては、コンサルタントにサポートして欲しいというよりは、転職サイトに掲載されていない求人を転職エージェントで補うといった感覚でしょうか。転職という一大イベントですから選ぶ先の候補になる求人に多く目を通せた方が後悔の少ない転職ができるはずです。

転職サイトに不満を感じはじめている方は次の候補として転職エージェントを選んでみてはいかがでしょうか?

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