IT業界は似て非なるものがたくさんあります。
SEとWeb業界はその典型で、特にWebデザイナーとSEでは全然仕事内容が違います。
Webデザイナーは、クリエイティブ系とカッコいい呼び方がされている通り、発想やアイデアをもとに作りあげていく職業です。
SEは、IT土方と言わるとおり、ガテン系でゴリゴリとシステムを作り上げていくタイプの職業。
ざっくりとしたイメージですが、こういった違いがあります。
キャリアパスも給料も、将来性も全然違ってきますので、未経験からSEかWebデザイナーのどちらかになりたいと考えている人が多いですが、どちらかに絞って考えた方がいいです。
今回は、SEとWebデザイナーの違いや、キャリアパスなどの将来について紹介していきます。
目次
SEとWebデザイナーの違い
冒頭で紹介したとおり、ざっくり分けるなら
- 泥臭いSE
- クリエイティブなWeb
となります。
こういう表現するとWebの方がカッコいい気がします。
SEとWebデザイナーの違いを一覧でまとめました。
最後の美女は余計だったかもしれませんが笑
SE | Webデザイナー | |
---|---|---|
服装 | スーツ | 自由 |
給料 | 高い | 安い |
将来性 | ある | 不明 |
キツさ | キツい | キツい |
専門性 | 高い | 高い |
作成物の規模 | 大きい | 小さい |
美女 | いない | 多い |
SEの仕事内容
システムエンジニアの仕事内容はめちゃくちゃ広くてSEの中でもどこを担当するかで仕事の内容も大きく変わってきます。
SEの存在意義はシステムを開発できることにあるのですが、自分ひとりの力で開発することはありえませんよね。
数十人や多ければ数百人がチームを組んで、一つのシステムを作り上げていきます。それだけのチームになれば、役割を明確に分けないとスムーズに進めていくことはできません。
- チームをまとめる人
- リーダー的に指示を出す人
- 実際に作業する人
立場としては大きくはこの3つに分かれます。
そして、作業内容としては、
- 上流工程
- 下流工程
の2つですね。
上流はお客様との調整やシステムの仕様書(書類の作成)がメインになる仕事。下流はプログラミングがメインになる仕事です。
多くの人がイメージしているSEは下流工程のプログラミングですが、それだけではシステムは出来上がりません。そもそものシステム設計が間違っていたらプログラミングしても意味がないのですね。大変なのは下流工程の方たちですが、上流工程によってシステムの成功有無が決まるといっても過言ではありません。
詳しくは以下で解説しています。
→ 上流工程と下流工程の違い
役割は違えども、結局目的は同じです。それは、お客様からお願いされたシステムを期限内に完成させることです。
SEとは、それぞれの役割の中で、お客様に言われたことを失敗しないように愚直に作り上げていくことが仕事になります。
Webデザイナーの仕事
WebデザイナーはWebサイトを作る人ですね。
クリエイティブ系と呼ばれているのは、お客様に言われたとおりというよりは、こちらからの提案も活発で、割りとアイデアは採用されがちです。
SEに比べると好きでやっている人が多くて、個人の上達スピードもめちゃくちゃ早いです。
難しいプログラミング言語は使わずに、
Webサイトを作る上での知識、HTMLやCSS、Javascriptといった言語が使えればOKです。またPhtoshopやIllustratorといった画像ソフトが使えることがWebデザイナーのスキルでもあります。
「目に見える形のものを作りあげたい」という方にはWebデザイナーの方が向いているかもしれません。
規模が大きいSEと限られた世界のWebデザイナー
SEは広く、Webは狭いです。
Webデザイナーの活躍の場はWebサイトの上だけです。今でこそ、Googleの活躍で多くの人が検索するようになりWebサイトの全盛期とも言えるほどの需要があります。
ただし、今後Webサイトではなく、別の媒体で十分になった時にWebデザイナーはどこにいけばいいでしょうか。新聞記者がどんどん不要になっているように、時代の変化とともにWebというものの扱いが変わってくる可能性はあります。
一方でSEはいうなればシステム全般を扱う「なんでも屋」。特定のスキルが身につきづらいという欠点がありますが、言い換えれば、注文されたシステムに関してはなんでも対応できるとういう柔軟性があります。
スマホが誕生すれば、AndroidアプリやiPhoneアプリを作りますし、
Iot(Internet of Things)というあらゆるものがインターネットに繋がる社会に世間が動いているのなら、そういう需要に応じたシステムが作れます。
今では、人工知能(AI)やビッグデーターが流行っていますね。こういった世間の要望や、時代のニーズに応じたシステム開発を行なって行けるのがSEです。行っていけるというか対応していけなければ、SEとして衰退していくだけです。
よく「SEは何のプログラミング言語を勉強すべきですか?」という質問を受けます。答えとしては「そのシステム開発に必要であれば『なんでも』」です。プログラミング言語はあくまでツールの一つ。目的は要求通りのシステムを開発するためですから、Androidを作って欲しいと言われたらJavaですし、iPhoneアプリを作って欲しいと言われたらObject-cなのです。とても単純な話です。
一生勉強が必要
WebデザイナーもSEも一生勉強が必要な仕事です。それはどんどん新しい技術が誕生するからですね。
特にSE。先程も申したとおり、「なんでも屋」にならなければ時代の波に飲まれてしまいます。3年前の自分のままでいたら確実に役立たずの人間になってしまいます。
WebデザイナーはSEほど範囲が広くないですがWebという狭い中でどんどん深く勉強していく必要があります。特に基盤となるGoogleのアルゴリズムで変動であったり、主要デバイスの変更(パソコンからスマホ)だったりといったところで、こちらも世の中の変化を敏感に感じ取って、対応していくことが求められます。
SEも Webデザイナーもどちらも一生勉強が必要な職種であることを覚えておいてください。現状維持が好きな人は向いていません。
SEとWebデザイナーの将来性
両方とも専門職に当てはまるのですが、そもそもの土台の面で、今後の市場がどう変わっていくかが鍵を握っています。
特にWebデザイナーはWebサイトの上で勝負する職業です。つまり、Webサイトというニーズがなくなれば、Webデザイナーは不要になります。分かりやすいところでいうと、紙の新聞ですね。かつてはあれほどの市場を誇っていた紙の新聞も今ではスマホの登場で不要論が出ています。市場も電子に負けましたよね。
そういうことがWebサイトにも起きる可能がゼロではないということです。Webサイト開かなくても脳内に直接映像が浮かぶとかいう技術ができて一般化したら、誰もスマホ持ちませんよね。スマホ持たなくなったらWebデザイナーはいらないとなってしまいます。
その点、SEは何でも屋です。ある意味、「Webサイト作れ!」と言われればなんとか作ります。ダメダメなデザインでしょうけど笑
要するにSEとは、時代のニーズに合わせて適した技術で対応していく職種です。どんな変化が訪れても、「それわたしの会社で対応できますよ!」と言っちゃうのがSEで、そういった意味ではどんな時代が来ようが、仕事があるという意味で、ひとまず安心はできるのはないでしょうか。勉強がめっちゃ大変ですけどね。
- WebデザイナーはWebサイトが需要ある限りは安泰
- SEはどんな時代が来ようと安泰
という感覚でいれば大丈夫ではないでしょうか。
華やかなWebデザイナーと地味なSE
SEのわたしからするとWebデザイナーは憧れでもあります。だってカッコイイですもの。
おしゃれなオフィスで、カジュアルな服装のイケメンと美女の社員たちが優雅に仕事している。うー、なんとカッコいいことでしょう。
一方でSE。禿げたおっさんと不潔そうな青年。女性なんてほぼいません(泣)スーツを身にまとい出社する様子は、華やかさとはかけ離れています。
おしゃれに仕事がしたいならWeb業界おすすめです。
給料
給料に関しては、SEの方がですね。
- システムエンジニア・・・467万円
- Webデザイナー・・・344万円
参考:平均年収ランキング2016(平均年収/生涯賃金) |転職ならDODA(デューダ)(https://doda.jp/guide/heikin/)
100万円以上の差があります。お金だけが仕事の価値ではないにしても、年間100万違えば、10年続けた時に単純に1,000万円の差ですからね。
特に家族持っている方であれば意識したポイントではあります。
地味でもなんでもやる根性で将来に渡って活躍できるSE、悪くないですよ。
まとめ
色々話ましたが、まとめた表が一番分かりやすいかもしれません。
ただ、結局働いてみない分からない部分はあるので、時間に余裕があるなら、わたしだったら両方の職種に派遣やバイトで潜り込んでみて、どちらで一生ハラタクか決めるかと思います。
SE | Webデザイナー | |
---|---|---|
服装 | スーツ | 自由 |
給料 | 高い | 安い |
将来性 | ある | 不明 |
キツさ | キツい | キツい |
専門性 | 高い | 高い |
作成物の規模 | 大きい | 小さい |
美女 | いない | 多い |