SEとしての経験から必要と感じるスキルについて列挙しました。技術的なスキルは除いて、人としてのスキルに限定しています。
- IT技術に対する興味・関心・好奇心がある
- SEという仕事が好き
- 変化に柔軟に対応できる
- 対人コミュニケーションがある
- 問題解決能力がある
どれか1つだけあればいいという話ではなく、全部必要です。それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう!
目次
システムエンジニアに必要な5つのスキル
IT技術に対する興味・関心・好奇心
現時点での知識やスキルは関係ないといっても過言ではありません。小さなベンチャー企業は別ですが、ある程度大きな組織的な会社であればあるほど顕著です。
ITスキルに関しては、興味や好奇心があれば後から付いてきます。採用にあたってはそこが見られます。
実際にわたしの会社では、プログラミングを行ったこともない人が大半でした。それでもSE業務をこなせるようになるのは、ITに関して興味を持ち教えられたことを吸収し自分のものにしていけたからです。
SEという仕事が好き
みなさんはSEという職業にどのようなイメージを持っているでしょうか?多くの人はプログラミングを行う仕事と考えているかもしれませんが実態はそうではありません。
SEという職種は、自身がプレーヤーでありながらプロデューサーのような側面も持ち合わせています。1つのシステムを生み出すときの、企画から納品(商品として提供)までを責任を持って請け負う仕事です。
お金の見積もりやスケジュール調整、人員の確保、仕事の割り振り、お客様との調整、上司・チームメンバーとの調整、各種書類の作成、プログラミング、テスト、など、やらなければならないことは多岐に渡ります。
こう見ると、プログラミングで力を発揮できる場面は、ほんの一部分であることが分かります。プログラミングがやりたくてSEの職種を選ぶと入社後に「こんなはずじゃなかった」と痛い目にあいます。
SEというとIT技術を極めていく仕事とイメージしがちですが、それよりも大事なスキルは調整能力です。要するに、1つの案件を滞りなく終わらせられる力です。
こういったSEの仕事内容や大変さを知ったうえでSEが好きでいれるかどうかですね。確かに大変ですが、その分、身につくスキルは多く、またチームや関係者と協力して1つのシステムが完成した時の喜びや達成感は「仕事したなぁ〜」という実感があります。
変化に柔軟に対応できる
現代は日々新しい技術が導入されています。法律も毎年変わり、システムも少なからず影響を受けます。(消費税が変われば、税率の計算を変えなければいけないように。)
新しい技術を使うとより少ないコストで案件を終わらせらるならば、その技術を導入すべきです。(その方が利益が上がりますよね。)例えば来年から消費税が変わることが確定しているのに、それを考慮してシステムを設計(提案)できなれば、SEとしては失格です。
このように世の中の変化に敏感に耳を傾け、より良い選択ができるようにならなければなりません。
対人コミュニケーションがストレスに感じない
SEという仕事の半分は、人との調整だと言っても過言ではありません。お客様との調整。上司との調整。チームメンバーとの調整。パートナー会社との調整。企画から納品まで関わるわけですから、各フェーズで関わる人は変わってきます。
最初の段階はお客様とどのようなシステムを作っていくかの調整。予算はどうするか。スケジュールはどうするか。
そして、見積もった予算やスケジュールについて、上司から認可してもらわなければなりません。なぜ、この予算・スケジュールにしたのか、上司に納得してもらうまで説明する必要があるわけです。
見積もりが終わり、案件がスタートすれば、チームメンバーやパートナー会社との調整です。この書類はチームメンバーにお願いして、プログラミングはA社にお願いして、テストはB社にお願いして、他の部分は自分でやって、などなど。それぞれのスケジュール管理が大事になってきます。
このように、いろんな人と関わりあいながら一つのシステムが完成していきます。SEは、関わる人たちと円滑にコミュニケーションを取りながら、スケジュール通りにシステムを完成させることが仕事です。
否が応でもコミュニケーションは必要になってきます。
とコミュニケーションを取ることが苦手でないことはSEとして働くための最低条件です。
問題解決能力
SEをやっていると、いろんな問題が起こります。スケジュール通りに進まない。稼働しているシステムにバグ(障害)が発生した。
こういった時に、大事になってくるのは問題解決能力。
現状でスケジュール通りに進まないのであれば、人員を増やしたら対応できるのか、1週間スケジュールを遅らせれば対応できるのか。
システムに障害が発生したときは、できるだけ迅速に事態を収束させなければいけません。何が原因で障害が発生しているのか。この障害を修復するのに誰が必要か。
このように、何か問題が起きた時に、それを迅速に解決できる能力を持っている必要があります。
おまけ : システムエンジニアに向いていない人
最後に番外編として、システムエンジニアに向いていない人の特徴について1つだけピックアップして紹介しておきます。
いろいろあるのですが、1つだけ決定的なスキルを上げるとすると、基本的なコミュニケーション能力。 自分で黙々と作業していく仕事とは違い、お客様、上司、メンバーとのコミュニケーションは欠かせません。
SEというとパソコンの前に座って黙々と作業するイメージがありますが、実際は会議に出たり、進捗報告、作業報告、スケジュール管理、メール報告、電話報告、など、対人コミュニケーションが切っても切れない職種です。
根暗で職人気質の人が集まる職種と思っていたら大間違いで、むしろ体育会で人とどんどんコミュニケーションを取っていける人の方が伸びていくし、会社もどちらかというとそういう人の方を欲しがります。
本質的に人とコミュニケーションを取ることが苦手な人は、絶対に選ばない方がいい職業です。
ちなみに黙々とパソコンに向き合って作業したい人はプログラマーが向いていると思います。