そもそもプログラミングは、おおよそ6割の人に適性がないとされています。
入社日はやる気に満ち溢れていても日が経つにつれて、どんどん気持ちがふさぎこんでいき次第に辞めてしまう人を何人も見てきました。口をそろえて言うのは「自分には向いていない」という言葉です。
SEという職種は、気合や根性でどうにかなる仕事ではなく、「適性」に大きく左右されてしまいます。
向いている人は、どんどん成長しますが、向いていない人は、どんどん落ちぶれます。そして、数ヶ月で辞めていくのです。
できることならば入社前に適性があるかどうかを確認したところ。そこで、自分の経験やSEを諦めて辞めてしまった人の体験を元に自分にSEとしての適性があるかどうかを知る方法をまとめました。
SEへの転職を考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
目次
入門書を最後まで読み切れる
まず第一関門。初心者の人にとって最もハードルが高く挫折しやすいのが、入門書をやりきることです。第一章すら終わらせることができずに挫折する人がどれだけいることか・・・。
入門書ができるようになって初めてエンジニアとしての面白みが少し分かるレベルです。プログラミングの学習は写経と似ています。エンジニアが好きな効率化といった考え方とはかけ離れていますが、何度も何度も同じことを繰り返してコードを書き続けていくことで自分のものとなっていくのです。
多くの人が挫折しがちな入門書をまずは書かれた通りに素直に最後まで読み切ってください。そしてもう1回同じことを繰り返す。3回、4回と繰り返しても構いません。
わたしも最初に買ったやさしいJavaは本が擦り切れるくらい何度も読み返しています。
入門書は何でも構いません。自分の興味のある言語の本を選びましょう。
基本情報技術者試験に合格
資格を持っているからSEとして優れているといった話ではありません。むしろ資格なんて持っていようが持っていまいが関係ない業種です。
ただし、基本情報技術者試験は一度でも目を通しておいたほうがいいと思います。なぜなら、SEとして必要な基礎知識が詰まっているからです。未経験からSEになる場合は用語1つ1つが理解できない状況です。
基本情報技術者試験を勉強しておけば、IT業界で働く上での最低限の用語は理解できるようになります。
範囲が広く、プログラミングで苦戦している人にとって頭がパンクするくらいの情報量があります。この情報量に耐えられる頭を持っているかどうか。こういった会話が飛び交う業界にい続けられるかどうか。勉強しながら考えてみるといいでしょう。
適性を知るためなら勉強するだけでいいですが、どうせ勉強するなら合格するという目標を決めた方がモチベーションも上がるでしょう。転職の面接でもかなりプラスに働きます。
勉強方法は以下で紹介しています。
→ 知識ゼロから合格する!基本情報技術者試験の勉強法と対策
SEの仕事内容を知る
SEの仕事って何をするか知っていますか?パソコンの前に座ってプログラミングをひたすらやっている人と思っている人は要注意です。
「人とこんなに関わるなんて思っていなかった・・・」
と言って辞めていく人がいました。SEはチームで開発を進めていきます。プロジェクトを円滑にスケジュールどおりに進めていくためには、チーム内でのコミュニケーションがかかせません。
- パソコンに向かって作業していくのは当たり前
- プログラミングの知識があるのも当たり前
- IT業界に関する知識を持っているのも当たり前
その上で、「報告」「連絡」「相談」といった社会人として当たり前のスキルをどれだけ当たり前にできるかが大事になってきます。困っていること、悩んでいること、ミスしたこと、嬉しかったこと。なんでも共有し合いましょう。
コミュニケーションが取りたくないからSEを目指すという人はちょっと時代遅れですね。
SEの仕事内容については以下でまとめています。
→ SEの仕事内容の大全集!プログラミングだけがSEではありません
精神面での適性
当サイトで度々紹介していたり、ネット上でもよく言われている精神面での適性についてまとめておきます。
激務も覚悟できる
未経験から転職する場合は、人の何倍も努力しないと追いつけません。日常の用語も分からなければSEとしての仕事の流れもよくわかっていない状態・・・。さらには仕事自体も忙しかったりと、入社してからの数ヶ月はマジで大変です。
激務に対して頑張れるかどうか。
ゆるく働きたいと思っている人はSEは選ばないほうがいいです。
壁を乗り越えられる強さ
SEは学ぶことが多く、「自分はなんてできないんだろう」と落ち込む日もあります。心が凹んだ時に、「絶対に乗り越えてやる!」と逆境に立ち向かえるタイプか、「どうせ自分には無理だ」と諦めてしまうタイプ、あなたはどちらでしょうか?
自分には無理だと思った時点で成長は止まります。
SEとは、壁を乗り越え続ける職種です。壁をチャンスだと捉え、成長にキッカケにできるようなタイプはSEとして成長していけますね。
ストレス耐性が強い
急なお客様の要望によってシステムを作り直しになったり、システムに障害が発生して深夜に会社に出勤することになったり休日に会社に行くことになったりする日もあります。
自分では制御しきれない事柄も多く、「面倒せええ」って思うことも多々あります。休日なんかはスマホの電源を切っておきたい気分です笑
SEはストレス負荷がかかる場面が多く、打たれ弱いタイプの人はあまり向いていません。ストレスを感じても寝たら気分爽快になっているとか、並の人がストレスに感じることもストレスだと思わないようなタイプの人はぜひSEとして働いてください!
CABテストはどうでもいい
世間ではSEの適性診断としてCABテストなるものが使われているみたいです。わたしも新卒のころ受けた記憶があります。
「論理的思考」や「判断スピード」などを測れるものですね。
別にこれができるからといてSEとして優秀なわけでもなく、できないからといってSEに向いていないなんて話は、わたしの周りでは聞きません。むしろ、めっちゃ得意だった人が辛そうに数年で辞めていく姿を見ると、関係ないのかなと思ったりします。
CABテストの練習をするくらいなら、プログラミングの入門書や基本情報技術者試験の参考書をひたすらに読み返しましょう。そのほうがよっぽど力が付きますし適性も分かります。
ただし、採用で必要になるなら少しは練習したほうがいいかもしれませんが・・・。わたしの経験上、転職には必要なさそうです。
まとめ
自分でSEの適性を知る方法について紹介しました。実践的なところから精神的な部分まで・・・。
おすすめは最初に紹介した入門書です。とにかく、SEになりたいのならば入門書くらいは読んだ上で面接に臨みましょう。知識なしの未経験者が面接に来ても採用担当者を困らせるだけです。
SEに転職したはいいものの、数ヶ月で辞めてしまっては、経歴に泥を塗るだけです。SEを目指す前にSEに向いているかどうかを確認してから転職することをおすすめします。